インタビュー人物紹介


第十一回 株式会社 静岡資源
2017年5月

静岡資源「諦めない、変化しつづける」を
経営理念に。



株式会社 静岡資源
代表取締役社長 森 勝久氏

決してあきらめないこと。
達成感の積み重ねが、人を大きく強くする。


静岡資源 Q.どのような会社ですか?
 産業廃棄物収集処理とリサイクルを行っています。事業内容は、総合リサイクル事業、産業廃棄物収集運搬事業、産業廃棄物処理事業、事業系の一般廃棄物収集運搬事業の4つの領域で展開しています。


Q.創業のきっかけは何ですか? 静岡資源
1976年、創業者である先代の社長、森明彦がヨーロッパへ放浪の旅をしたときのこと。旅先の欧州先進諸国で、自然に向き合う人々のやさしさや環境に対する意識の高さにカルチャーショックを受け、自国である日本との違いを痛感したそうです。
帰国後、日本にも必ず環境意識の変革期が来るはずと、環境に絞り込んだ事業の立ち上げを決意し、翌年、ちり紙交換業をスタートさせます。昭和59年に法人組織に変更し、平成7年に静岡市葵区富厚里に本社を移転し株式会社に。その間、終始一貫して廃棄物に特化した事業に取り組んできました。


静岡資源 Q.「静岡資源」という社名の由来を教えてください。
 先代社長の「ごみは捨てるものではなく、有用な資源である」という確固たる思いのもと、あえて「資源」と名付けたと聞いています。私たちは廃棄物の会社ですが、廃棄物をいかに有用な資源に換えていくかを最大のテーマに掲げ、尽力してきました。
 Q.その当時、御社のような廃棄物の会社はありましたか?
 たくさんありましたよ。むしろ私たちは後発組です。だからこそ、勝ち残るために知恵と工夫を重ねてきました。今こうしてあるのは、先代の考え方が正しかったということになるかもしれません。


Q.御社の「強み」を教えてください。 静岡資源
創業時から終始一貫して「リサイクル」にこだわって取り組んできました。現在も「TRY TO THE LIMIT」を合言葉に、リサイクルの限界に挑戦しています。当社に搬入される廃棄物の90%以上をリサイクルしている実績を持っています。
環境問題は、これまでもこれからも、人間生活に密着したテーマです。「環境負荷を軽減しながら廃棄物を処理すること」が私たちの責務であると考えています。


静岡資源 Q.入社のきっかけは?
 当時、先代社長から「廃棄していた古いものを、資源として再利用し売却するシステムを構築してくれないか」と声をかけていただいたことがきっかけです。その頃、私は自動車の販売会社で営業マンとして働いていて、ものを売ることについては問題を感じませんでしたが、まったくの未知数である廃棄物の会社。恥ずかしながら、当時は「燃えるごみ」と「燃えないごみ」があることくらいしか知識がなく、素人同然の状態でこの業界に足を踏み入れました。


Q.印象的な出来事はありますか? 

静岡資源
一昔前までは、鉄などの金属類はリサイクルできましたが、プラスチックはリサイクルが難しかった…。私が入社した平成13年はまさにそういう時代で、先代から「そこにある廃棄物のプラスチックを何とかして売って来い」というのが、私に与えられた最初のミッションでした。
当時はペットボトルでさえも、不純物をすべて取り除いた状態で1トン2,000円から3,000円にしかならず、運賃を考えると何も残らない。収集してもリサイクルできず、廃棄物という状態でした。
 
 
 Q.難題ですね。突破口となったのは? 
東南アジアへ視察に出かけていたとき、たまたま出会った台湾人の方がベトナムに工場を持っていて、当社のプラスチックをリサイクル原料として取り扱いたいと声をかけていただいたんです。
この出会いを機に、ペットボトルやその他のプラスチックのリサイクルルートを確立することに成功し、競合他社に比べて早い時期からプラスチックのリサイクルを手掛けることができました。


静岡資源 Q.社長に就任されたのはいつ頃ですか?
 平成17年です。先代が突然「社長を辞める。お前が社長になれ」とおっしゃって。正直、驚きましたね。入社して4年目のことでした。
 Q.社長抜擢の理由について、ご説明はありましたか?
 とくになかったです。私から聞いたこともありません。もう亡くなられてしまったので、真相は闇の中ですが、ただ、私に託してくれたという事実だけ、信じようと思っています。
創業者である先代の思いは深く、どんなことをしてでもやり遂げる強さを持った人でした。だから偉大であり、決して追い越すことのできない存在です。


Q.ご自身の持ち味は何ですか? 静岡資源
私は凡人ですからね(笑)。ただ、優柔不断であるがゆえに、流動的に変化できるという強みはあるかもしれません。経営理念の「諦めない、変化しつづける」は私が考えたものです。私の人生観そのものです。
あきらめないことこそが、目標達成の原資なります。変化し続けるというのは、今日よりも明日、3年後よりも10年後、良い方向に変化してやるという意欲が強ければ強いほど、成功のチャンスが広がります。私が今まで歩んできた人生の中で感じたことです。


静岡資源 Q.今、取り組んでいることはありますか?
 先代の志を受け継ぐべく、今、力を入れて取り組んでいることは「社員教育」です。社員一人ひとりの資質向上を目標に、身なりや言葉遣い、挨拶などを徹底指導しています。
というのも、私たち廃棄物の会社はずっと「ごみ屋」と呼ばれてきました。一日も早く「ごみ屋」から脱皮し「企業」として認められたい。こうした先代の思いをかなえるためには、社員教育が急務だと考えているからです。


Q.社長が大切にされていることは何ですか? 

静岡資源

静岡資源
例えば、製造業者はつくった「製品」が目に見えます。販売業者は売った実績が「数字」として残ります。じゃあ、私たち静岡資源の商品って何だろうって考えたら、目に見えない「サービス」だと思うんです。さらに、サービスって何だろうって考えたら、お客さまが満足してくれることだと思うんですね。

この「満足」を提供することの難しさを痛切に感じています。やはり、目に見えないだけに分かりにくいですし、たとえ満足していても、満足していると口に出してくれないことの方が多い業界ですから。

逆に、1回でもクレームが出たら、それまで築き上げてきた信頼関係が一気に崩れてしまいます。お客さまの要求にどこまでも限りなく応え続けなければならない。ですから、当社の営業に私が言うのは「お客さまより先にお客さまの要求を知ること。そして、お客さまに言われる前にこちらから提案すること。そういったサービスが重要になる」と。

廃棄物処理業というと、将来性のある業界だと思っている方がいますが、業界としてはすでに成長期は過ぎ安定期に向かっていると思います。この10年から20年の間に、相当数の会社が淘汰されてなくなるはずです。そのとき、生き残っているためにはどうしたらいいかが私たちの課題です。そのためには「お客さまに飽きられない」こと。それ以外の何ものでもないと私は思っています。

社員総会で私が全社員に投げかけるのは「顧客満足という言葉があるけれど、満足で終わるとお客さまに飽きられるよ。満足の上の段階、お客さまが感動して感謝する。そこまでサービスのレベルを引っ張り上げないと、会社として存続することが難しくなる時代だよ」という話をしています。


静岡資源12 Q.何か具体策はありますか?
 廃棄物の処理方法や考え方はどんどん変化しています。法律の改正により5年後にはどうなっているかわからない、そんな業界です。こうした情報をいち早くお客さまにお伝えし、その対策を提案していくことも、生き残る方法の一つだと思っています。

また、今は廃棄物の「処理」を主な業務としていますが、その手前の「管理」から当社で引き受けたらどうかと。というのも、廃棄物の管理は大変で、そのために専属の従業員を置かなければならないほど。管理業務を私たちが代行できる体制を新たなビジネスモデルとして構築したらどうかと考えています。


Q.今後のビジョンについて教えてください。 静岡資源13
社長になって10年を超えました。今はまだのんびり構えていますが、時代の流れを見守りつつ、新たなステップを踏み出すタイミングを見計らっています。

考えていることはいろいろあるのですが、社員全員で“ものづくり”にチャレンジしてみたいです。廃棄物をベースにした製品をつくってみたい。ものづくりって、社員同士に連帯感が生まれ、完成した暁には大きな達成感が得られます。会社として成長できるきっかけになると期待しています。

廃棄物業界のリーディングカンパニーとして、どうやって業界をまとめ、全体の底上げを図るかも、真剣に考えています。また、リーダーシップがとれる次世代の人間をどう育てていくかも頭の痛い課題です。大きなテーマではありますが、あきらめなければ、必ず達成できると確信しています。


貴重なお話ありがとうございました。今後ますますのご活躍を期待しております。




会社概要

 株式会社静岡資源 
会社名株式会社 静岡資源
住所 421-1315
静岡県静岡市葵区富厚里1837番地の1
TEL 054-270-1153
URL http://e-shigen.com
会社紹介
一般・産業廃棄物の収集から自社工場において中間処理(破砕・選別等)を行い選別された廃棄物を利用して、再資源の商品化まで一連の工程を可能にしました。あらゆるシチュエーションより排出される廃棄物を想定した最新の処理システムによって、幅広いお客様のニーズに的確にお応えしております。
 企業情報ページ
 http://www.maruseisenkyaku.com/service/s_shigen.html




主催者 焼津信用金庫 地域貢献部 まるせい千客万来事務局
〒425-8501 焼津市五ケ堀之内987番地 TEL:054-629-1137 FAX:054-629-1313 Mail:info@maruseisenkyaku.com
このサイトは、焼津信用金庫が運営していますが、内容については個別の企業の責任でおこなっています。